『マリファナにまつわる神話と真実』
目次
1. マリファナと科学
2. 治療薬としてのマリファナ
3. マリファナと常用癖
4. マリファナ、ハードドラッグとゲートウェイ理論
5. マリファナ法と刑罰
6. オランダのマリファナ政策
7. マリファナと脳
8. マリファナ、動機づけ、生産性
9. マリファナ、記憶、認識機能
10. マリファナ、心理学、精神錯乱
11. マリファナ、異常行動、犯罪
12. マリファナ、性ホルモン、生殖
13. 妊娠中のマリファナの使用
14. マリファナと免疫系
15. マリファナの喫煙と肺
16. 体内でのマリファナの残留
17. マリファナと交通事故
18. マリファナ関連の応急手当て
19. マリファナの効力
20. マリファナ使用の予防


『マリファナにまつわる神話と真実
--- 科学的証拠の検証』

著者: リン・ジマー博士
(ニューヨーク市立大学クイーンズカレッジ社会学准教授)
ジョン・P・モーガン医学博士
(ニューヨーク市立大学医学部薬理学教授)
発行: The Lindesmith Center (1997年)

 本資料は、1997年に発行された「Marijuana Myths Marijuana Facts --- a review of the scientific evidence」の一部を著作権者(The Lindesmith Center)からの許可を得て翻訳し、Web上に掲載している。ここでは各章の要約ページのみを掲載しているが、本文では数多くの最新文献を参照しながら(本文240ページ中の70ページ弱が参照文献への参照に充てられている)、各問題点について詳細かつ解りやすく議論を展開している。
 本書は発行以来、内容の正確さと思慮深く良識のある議論の展開から高い評価を得ており、数多くの文献でも引用されている。以下はマリファナ問題の専門家による評価である。

「本書はマリファナの作用について書かれた現時点で最も正確な本である。この一般大衆の間に広く普及しているドラッグと、社会がそれをどのように規制していくべきかという問題に興味を持つ者にとって欠かすことのできない情報源である」---アンドルー・ワイル医学博士(『癒す心治る力』著者)
「マリファナの有毒性について包括的に検証した最近10年間ではじめての本であり、正確かつタイムリー、そして見事なできばえである。最も重要なのは、科学の知識や専門の教育を受けていない人にも解りやすく書かれているという点である」---ルイ・ラザーニャ医学博士(1982年の米科学アカデミーのマリファナに関する報告書の著者)

著者の言葉:
「本書はマリファナについて真実を語っている。人間の健康と行動面でのマリファナの効果に関する一世紀以上におよぶ研究結果を批評的に審査し、科学的に信頼のおける証拠書類を用いて注意深く立証することによって、神話から真実を切り離している。『マリファナにまつわる神話と真実』は、両親、教師、政策担当者、そしてマリファナに対する反応は恐怖心ではなく真実にもとづくべきものであると信じている読者にとって、欠かせない読み物となるだろう」

 著作権者兼発行者のThe Lindesmith Center は、ドラッグ政策およびそれに関連する問題についての議論を広め、情報を提供することを目的とする米国の独立した研究機関である。2000年7月1日にドラッグ政策財団(The Drug Policy Foundation)と合併した。

(翻訳:麦谷尊雄)
※本文中の〔 〕は訳注を示す。