マリファナにまつわる神話と真実 [目次] [前へ] [次へ]

13. 妊娠中のマリファナの使用

【神話】

 妊娠中のマリファナの使用は胎児を傷つける。出生前にマリファナにさらされた赤ん坊には先天性異常が見られ、成長するについて精神障害が発症する。次世代の健康と繁栄は、妊娠中の女性によるマリファナの使用よって危機に直面している。

「マリファナ喫煙者の細胞の染色体の数は10、8、5のものが多い。これは蛙よりもずっと少ない!…いつかマリファナ喫煙者の間に生まれる赤ん坊の健康に影響を与えることになるだろう」
---ペギー・マン『マリファナに関する悲しい話』(1988年)

「知能が遅れているわけではない。…しかし、(マリファナにさらされた赤ん坊は)潜在能力を十分に発揮することができない」
---プリベンション・パイプライン〔流通経路の防止〕(1995年)

「マリファナは中枢神経系に影響を与えるため、…マリファナにさらされた赤ん坊は、…学校でものごとを学ぶのが困難となり得る」
---米国ドラッグ教育委員会(1994年)

「最近の思いもよらぬ発見では、妊娠中に女性がカナビスを大量に使用すると、その母親の子供にはめったにない種類のがんが発症する可能性が示されている」
---国立薬害研究所(1994年)

「マリファナを使用している母親に生まれた子供は、出産時に特に障害が見られなくても、成長するにつれて学習能力障害、集中力の欠如、ホルモンの異常が生じることがある」
--- PRIDE:麻薬教育に関する全米父兄情報協会(1996年)


【事実】
 新生児、乳児、子供の研究では、出生前にマリファナにさらされることと、身体、発育、または認識機能に悪影響を受けることについての一貫した関連性は示されていない。マリファナが出生時体重、妊娠期間、神経系の発育、身体的奇形の発生率に影響を与えるという確かな事実はない。成長した子供に対して数多くの試験を行った結果、マリファナ使用者と非使用者の子供の間には僅かな違いしか見られず、その違いも否定的なものではなく好ましいものだった。確証が得られていない2つの対照研究では、幼児期におけるがんの発症と統計的に関連づけられている数多くの原因の1つに、出生前にマリファナにさらされることが挙げられている。ほかの証拠などから見て、マリファナが子供のがんの発症の原因になるとはとても考えにくい。
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