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8. マリファナ、動機づけ、生産性

【神話】

 マリファナは無動機症候群の原因となる。マリファナは使用者を消極的、無関心にし、将来への興味を失わせる。マリファナを使用している学生は個人の能力以下の学業成績しか上げられず、マリファナを使用する労働者は生産性が低い。

「マリファナを使用している若者は…学術的な潜在能力を十分に発揮できない可能性が高く、国家の生産力低下をもたらず」
---保健社会福祉省長官ドナ・E・シャララ(1995年8月18日)

「慢性的なマリファナのヘビーユーザーに無動機症候群が報告されている。これは意欲や向上心の低下によって特徴づけられる」
---国立薬害研究所(日付なし)

「マリファナは個人が持っている能力を十分に発揮できなくしてしまう。マリファナは能力のある人を人並みにし、普通の人を平均以下にしてしまう」
---ペンシルヴェニア州法務局(日付なし)

「無動機症候群は…容易に確認できる。向上心や行動力に欠け、習慣的な活動から身を引き、より単純な生活へと退行する」
---米国ドラッグ教育委員会(1982年)


【事実】
 25年間にわたり、多くの研究者がマリファナを原因とする無動機症候群について調査してきたが、それを確認するには至っていない。ドラッグの種類にかかわらず、常に陶酔しているような人々は生産的な市民でないことが多い。マリファナそのものに人々の意欲や向上心を失わせるような効果はない。研究室で行われた実験では、数日間から数週間にわたってマリファナを大量に与えられた被験者に動機や生産力の低下は見られなかった。成人の労働者の間では、マリファナ使用者は非使用者よりも高い給料を得ている。マリファナを使用している大学生は使用していない学生と同等の成績を上げている。高校生の間では、マリファナの大量使用と落第との関連が見られるが、通常は落第するのが先に来る。
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