2002年5月6日マリファナ・マーチ
東京宣言(全文)

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マリファナ・マーチ2002 東京宣言

 毎年、1000人を超える国民が大麻取締法により逮捕・拘留され、失職・退学させられたり、刑務所に入れられています。逮捕された本人はもとより、その家族も不当な社会的制裁を受けています。
 欧米のいろいろな研究結果からは、大麻(マリファナ)の体の健康や社会に与える有害性・危険性は少ないことが分かってきました。それにもかかわらず、国の大麻取り締まりにより人生を傷つけられ、後々まで苦しみ続けている人たちがたくさんいます。このような悲劇は公権力による人権侵害といっても過言ではありません。
 日本国憲法ではわたしたち国民の人権について、次のように述べています。「第11条 国民は、全ての基本的人権の享受を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる」「第13条 すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」
 いま日本で行われている大麻取り締まりは、憲法に反する歪んだ事態を生んでいるのです。大麻取り締まりについて、法律があるから、悪法も法なりと正当化することはできません。憲法は国の最高法規であり、その条項に反する法律は効力を有しないのです(憲法第98条)。われわれは偏見や圧力に屈せず、不当な現実に対して、その誤りを指摘していきたいと思います。
 大麻を使用することによって生じ得る弊害と、使用者を罰することによる弊害とを比較して、個人あるいは社会に対する危害を最小限に抑えるにはどういう選択が望ましいのか考える時期が来ているのではないでしょうか。アルコールやタバコよりも健康への害が少ない大麻を、これほど厳しく罰しなければならない理由はどこにもありません。
 厚生労働省は社会福祉・社会保障および公衆衛生の向上などの責務を負いながら、公正さを欠いた大麻取り締まりを改めようとせず、大麻事件の被逮捕者=国民を苦しめ平然としているのでしょうか。そこには薬害HIV訴訟、薬害ヤコブ病訴訟などで再三指摘されてきた無責任行政と同じ姿勢が見え隠れしています。このような行政の怠慢により、国民が刑事犯として裁かれている現実を一刻も早く改めるべきです。
 マスコミは大麻について偏見に基づいた報道を行ってきました。大麻を過度に危険な「麻薬」のように扱うテレビや新聞、週刊誌の誤った、虚偽の報道姿勢により視聴者・読者である国民は大麻への誤解を植えつけられてきました。われわれはマスコミ関係者に対して勇気をもって公正な報道を行うよう呼びかけます。
 また難病の中には、大麻が最も有効な治療薬であることが認められているものもあるのですが、患者さんたちは大麻が規制されているために十分な治療を受けられないでいます。大麻が医薬として使えるようになることは、患者さんたちの人権として当然の権利です。わが国に於いても、医療用に大麻を用いることができるようになることを願います。
 大麻の容認は世界的な流れであり、人間の心身や社会に著しい弊害をもたらすものではないことが明らかになってきた以上、日本に於いても大麻の所持・栽培を個人使用に限り容認すべきであります。最後に、このような大麻の非犯罪化を求めることは、単に大麻を好ましく思っている推定数万から数十万の社会的マイノリティーだけに関わる問題ではありません。それは憲法で保障された基本的人権が本当に守られる社会、自由で公正な社会、人間としての道理、人道的な社会に日本がなれるかどうかという問題なのです。われわれは勇気をもって大麻について、何が真実か全ての人々に訴えていきたいと思います。

2002年5月6日 
マリファナ・マーチ参加者一同
カンナビスト