カナダ、イギリスの医師がドラッグ法改正を支持---CMAJ誌はマリファナの非犯罪化を主張、Lancet誌はアメリカのドラッグ戦争を批判
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2001年5月17日(ワシントンDC) |
世界的な主要医療ジャーナル2誌が、北米のドラッグ法改正を支持する意向を示している。
カナダ医師会ジャーナル(CMAJ)編集者は最新号で、マリファナのレクリエーション使用はもはや刑事罰として取り締まるべきではないという見解を述べている。逮捕されたり犯罪記録に残るという負の結果と比較して、マリファナによる健康面および社会的なリスクは非常に小さく、早急に法律を改正すべきであると議会に対応を求めている。
CMAJ編集者は次のように書いている:
「個人使用目的での少量の(マリファナの)所持は非犯罪化すべきである。適度な使用が健康にもたらす影響が最小限のものであることは、レクリエーション目的でマリファナを喫煙している150万人のカナダ人によって証明されている。実際の害は副次的にもたらされる法的および社会的影響である。カナダにおけるドラッグ関連の逮捕者数の約半分は少量のマリファナの単純所持によるものだ。...多くは実刑判決または罰金を科され、その結果、決して消すことのできない犯罪記録に残るという社会的タブーを負う。これは、単にポケットの中にモノをしのばせていたという理由で捕まったことがある人にとって、就職時や医学校の面接の際、『これまでに有罪判決を受けたことがありますか?』という質問一つで志望目標が立ち消えになってしまうことを意味する」
編集者はまた、国内で約400,000人の患者が医療目的でマリファナを使用していることについて言及し、一定の条件下での患者によるマリファナの医療使用を体系化しようとする最近の保健衛生カナダ(Health Canada)の決定を称えている。編集者はカナダ医師会(マリファナの非犯罪化を支持しているが、医師の監視下での医療使用を支持するまでには至っていない)などの専門組織に対して、「患者から助言を求められる機会が急増している医師に対して、早急にガイドラインを設ける」よう強く求めている。CMAJは国内の50,000人の医師を代表している。
司法の統計からは500,000ものカナダ人がマリファナ所持の犯罪記録を持つことが明らかになっている---これは一年間にマリファナ所持で逮捕されるアメリカ人の平均人数よりも若干少ない値である。CMAJの勧告は、マリファナ所持の刑法からの除外を支持しているカナダ警察署長協会の意見と一致している。
イギリス最大の医学ジャーナルLancet誌5月31日号に掲載された別の編集記事では、ドラッグ禁止法の無益さと現在のアメリカの反ドラッグ政策についても批判している。「現在のアメリカの『ドラッグ戦争』を公衆衛生面から再考する」と題された記事の中で、編集者はアメリカの政治家に対して、「現在、法律の施行に充てられている多くのリソースを他のことに割り当て」、依存者の治療を拡大するなど危害を削減する政策を追求するよう提案している。
編集者は次のように言及している:
「1970年代以降、アメリカ合衆国はドラッグの流入を食い止めるという無駄な努力に膨大な費用を費やし、数十万人もの男女を刑務所に入れ、そのうちの多くは軽犯罪にしては長い刑期を科されている。さらに、効果の疑わしいメディアや学校での教育キャンペーンにも多大な資金を注ぎ込んでいる。
これに対する代替策として、ドラッグ乱用を公衆衛生問題として扱うべきである。...これまでの研究結果は全て、治療と予防処置に基づいて対処した方が、現在よりも安いコストで多くの人々を助けることができると結論づけている。アメリカも倫理的な撲滅運動から脱却し、より成功する可能性が高く人道にかなった、ドラッグ乱用問題を公衆衛生面から捕らえるアプローチを採用すべき時期にきている」
これらの編集記事はアメリカのドラッグ戦争に対して独自の批評を下したものだとNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。「世界的および科学的な見地からは、アメリカがマリファナ使用者に対して仕掛けている戦争には効果がなく、現存するさまざまな証拠によっても否定されている」
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