カンナビス・ニュース バックナンバー
2000.01〜2000.12

ヘッドライン目次
クリントン大統領がマリファナの非犯罪化を主張
米国最高裁判所が医療の緊急防衛行為について審理
医療マリファナ提案がコロラド州とネバダ州で可決
カナダ政府が医療使用の合法化へ
スイスがマリファナ所持の非犯罪化へ
州から研究資金を受けたカナビス研究センターがカリフォルニア大学サンディエゴ校内に設立
米国最高裁判所がOCBCによるマリファナ配給を停止
アムステルダムのインターネットサイトがマリファナを30分以内に配達することを約束
上訴裁判所がOCBCによるマリファナ配給停止を求める政府の緊急命令要求を却下---連邦政府は直ちに米国最高裁判所に上訴
オンタリオ州高等法院がカナダのマリファナ法を憲法違反と判決---国会が一年以内に法律を改正しなければマリファナは合法化
米国司法省がOCBC判決の取り下げを求めて最高裁判所に上訴
カリフォルニア州の医療マリファナ・クラブが患者に大麻を合法的に配布可能となる
マリファナがHIV患者に対して安全であることが研究により証明される
サンフランシスコが医療マリファナの身分証明書を発行
大麻栽培 議会、合法化求める オランダ政府が反発、激論に
オランダ議会が合法的なマリファナ栽培を認める決議案を承認
オレゴン州とワシントン州が医療マリファナを認める病状の一覧に新たに疾患を追加
ハワイ州知事の署名により医療マリファナ法案が立法化される
ワシントン州民主党がマリファナ合法化を政綱に盛り込む
マリファナと肺、頭部、頚部のがんとの関連性が研究により否定される
サンフランシスコで患者を保護するための医療マリファナ証明書が発行される
ゴア副大統領が医療マリファナに対する態度を繰り返し変更
ハワイ州議会が医療マリファナ法案を通過----カエターノ知事の署名により法律化へ
イギリスのドラッグ機関が患者に対する全面的なカナビス試験を認める
マレーシアでティーンエイジャーがマリファナ所持により終身刑の危機に直面
ブレア首相が医療マリファナの認可に賛成----人体実験で有効性が認められた場合
イギリスで医療マリファナが合法化へ
マリファナが多発性硬化症を抑制
ハワイの下院と上院で別々の医療マリファナ法案が通過
THCが脳腫瘍を根絶する可能性が研究によって示される
裁判官が麻薬取締官に対して患者へのマリファナ返済を命じる
イギリスで非犯罪化運動が勢いを増す−−80%がマリファナ所持に対する禁固刑に反対
麻薬取締政策局長が税関にTHCを含む全ての大麻種子の輸入差し押えを命じる−−米国政府はドラッグ検査産業の利権を保護

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クリントン大統領がマリファナの非犯罪化を主張
2000年12月7日(ロサンゼルス、カリフォルニア州)
 今週行われたローリングストーン誌のインタビューの中で、クリントン大統領はマリファナ所持で国民を逮捕すべきでないという考えを語った。
 自らマリファナの喫煙経験があることを認めながらも肺には入れていないと主張しているクリントン大統領は、金曜日(12月8日)に発売される雑誌で「少量のマリファナは地域によって既に非犯罪化されており、そうあるべきだと思う」と述べている。
 さらに、「我々は禁固刑に関する政策全体を見直す必要がある。故意に他人を傷つける者は公共の安全を保証するために投獄しなければならない。また、重大事件に関与した者は、他者が同じことをしないよう思いとどまらせるために投獄する必要がある。しかし、多くはドラッグ問題あるいはアルコール問題を抱えているという理由で投獄され、そのほとんどは治療、教育、再就職の支援もなしに釈放されている」
 「クリントン大統領のおそろしく時期外れなマリファナ非犯罪化の支持にマリファナ法改正支持者は複雑な心境だ」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。「アメリカ合衆国大統領その人が責任ある成人のマリファナ喫煙者を逮捕すべきでないという長きにわたるNORMLの主張に賛成しているという喜ばしい事実がある。しかし、一方では、8年間におよぶクリントン政権の間にマリファナ逮捕者数が史上最多を数えるのを我々は見てきた---1992年から1999年の間にマリファナの罪で4,175,357人以上のアメリカ人が逮捕されている。NORMLはマリファナ戦争に終止符を打つなど、クリントン大統領がカーター元大統領と同じように大統領職完遂後の活動を社会公正問題に費やしてくれることを望んでいる」
 「はたして、上院議員に選出されたヒラリー・クリントン(ニューヨーク州、民主党)は夫のマリファナに対する新たな見解に賛成しているのだろうか?」とサン・ピエールは言及している。
(出典:NORML News Archives)
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米国最高裁判所が医療の緊急防衛行為について審理
2000年11月28日(ワシントンDC)
 米国最高裁判所は米国第9巡回区上訴裁判所の判決を再審理することに合意した。この結果、連邦法における「医療の緊急防衛行為」の妥当性について判決が下されることになる。判決が出るのは裁判所の開廷期の終わり頃になると予想されている。
 本件は1998年1月に連邦政府がカリフォルニア州北部に存在する幾つかの共同組合に対して、州の法律でマリファナの医療使用が認められた重病患者へのマリファナ配給禁止を求める訴訟を起こしたことが始まりだった。当初、地方裁判所裁判官チャールズ・ブレイヤーは共同組合を閉鎖する禁止命令を発令した。
 オークランド・カナビス・バイヤーズ共同組合(OCBC)の訴えにより、米国第9巡回区上訴裁判所は1999年9月、共同組合が「医療の緊急防衛行為」が認められた患者にマリファナを配給できるように禁止命令を修正し、医療の緊急防衛行為に関する基準を設けるようブレイヤー裁判官に命じた。今年7月にブライヤーは禁止命令を修正し、共同組合が医療の緊急防衛行為が認められた患者にマリファナを配給することを認めた。
 その後、米国司法省はブライヤー裁判官の7月の決定を延期する緊急命令の発令を要求した。米国第9巡回区上訴裁判所はこれを拒否したが、8月になって米国最高裁判所は7対1で上訴期間中のあいだOCBCによるカナビスの配給を禁止した。
 最高裁判所に上訴するにあたり司法省は、1970年の連邦規制薬物法で議会がマリファナを認められた医療効果がないドラッグと定義されるスケジュールIに分類した時点で、コモンロー〔イギリスの法律およびそれを受け継いで発展したアメリカの法律の総称であり、判例法・慣習法を中心とする〕上の医療に関する緊急防衛行為はマリファナに対して適用できなくなっていると主張した。
 「私たちは最高裁判所が本件を実体上の事項にもとづき審理することで、苦しんでいる患者の要求を聞き入れてくれるものと信じている」とOCBC代表(エグゼクティブ・ディレクター)ジェフ・ジョーンズは語っている。
 「本件は最高裁判所が医療の緊急防衛行為に関する連邦法の立場を明確にする良い機会だ」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは述べている。「我々は裁判所が第9巡回区の判決こそ真の国家の法律であると認めることを期待している。他に有効な治療法がなく、医師の認可があった場合、重病患者がマリファナを使用する権利を連邦法が認めなければならないのは当然のことだ」
(出典:NORML News Archives)
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医療マリファナ提案がコロラド州とネバダ州で可決
2000年11月9日(ワシントンDC)
 11月7日の総選挙で複数のマリファナ関連の提案が可決された。これには医療マリファナ提案2件、財産没収基準の改正2件、非暴力的なドラッグ違反者に対する禁固刑の見直し1件が含まれる。
 「政治は見識により成り立っており、有権者は厳しいドラッグ政策を望んでいるというのがこれまでの見識だった」と新ドラッグ政策キャンペーン実行委員長ビル・ジマーマンは述べている。「有権者は11月7日の晩に、こうした見識が大きく方向を変えるのを目の当たりにした」

医療マリファナ提案
 コロラド州とネバダ州では医療マリファナ提案が圧倒的多数で可決された。この結果、患者が医療目的でカナビスを使用することが可能な州の数は9に増えた。
 ネバダ州では、マリファナの医療使用を合法化する「質問9」に対して、有権者の67パーセントが賛成票を投じた。ネバダ州の有権者は2年前の提案にも59パーセントが賛成している。質問9は憲法上の権利の修正を伴うため、有権者が2回連続して承認することが必要とされていた。この提案では患者が合法的に所持できるマリファナの量を制限していないが、患者は州法による保護の恩恵を受けるために州の行政機関に登録しなければならない。
 コロラド州では有権者54パーセントの賛成により「修正案20」が承認された。修正案20はネバダ州の提案と同様に、がん、緑内障、HIV/エイズ、多発性硬化症、慢性的な神経性疾患に苦しむ患者が医師の承認を得てマリファナを使用することを認めている。コロラド州の患者は最大で2オンス〔約57グラム〕のマリファナの所持または6本までの栽培が可能となる。

薬物濫用プログラム
 カリフォルニア州では60.8パーセントの圧倒的多数により、薬物濫用および犯罪防止法「提案36号」が承認された。この法案は初犯または二回目の非暴力的なドラッグ違反者に対する禁固刑を免除するかわりにドラッグ治療を義務づけるものである。
 「これは我々のドラッグ政策のあり方を180度変えるものだ。革命的と言ってよい」と提案36号のキャンペーン・マネージャー、デイヴ・フラテーロは語っている。「カリフォルニア州は犯罪に対して厳しい州という評価を得ているが、今回、我々は犯罪に対して賢明であることも証明できたと思う」
 この提案はカリフォルニア州で年間25,000人の非暴力的なドラッグ違反者を禁固刑から解放し、年間1億2500万ドル〔約125億円〕の刑務所維持費と新しい刑務所の建設費4億7500万ドル〔約475億円〕の州経費を削減することが期待されている。

財産没収の改正
 財産没収を改正する提案がオレゴンとユタの2つの州で可決したが、マサチューセッツ州では僅差で否決された。
 有権者の66パーセントの賛成を得て承認されたオレゴン州の財産保護法(法案3)は、現在の財産没収民事法を改正し、当局による財産没収には有罪判決の確定が必要条件となる。すべての没収物は行政機関ではなく、ドラッグ治療プログラムに引き渡される。
 ユタ州の財産保護法「提案B」は69パーセントの賛成多数で可決された。ユタ州の提案もまた財産没収に有罪判決の確定を必要としているが、没収物はユタ州の統一教育基金に引き渡される。
 「問題はとても単純であり、財産保護が当然の権利であることが有権者に理解された結果だと思う」と財産保護を求めるユタ住民のトップ・スポークスマン、ジャネット・ジャンセンは述べている。
 これとは逆に、同様の内容の提案「質問8」がマサチューセッツ州では53対47で否決された。マサチューセッツ州の提案は財産没収法の改正に加え、非暴力的なドラッグ違反者に対する禁固刑を免除するものだった。

マリファナ合法化
 マリファナを全面的に合法化し、所持、使用、栽培、販売に対する刑罰をなくすことを目的とするアラスカ州の「提案5号」は、反対60.8パーセント、賛成39.2パーセントで否決された。この提案が可決された場合、現在投獄されているすべての非病力的なマリファナ違反者は刑務所から釈放されることになっていた。
(出典:NORML News Archives)
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カナダ政府が医療使用の合法化へ
2000年10月5日(オタワ、オンタリオ州、カナダ)
 カナダ政府は先週金曜日(9月29日)、7月31日のオンタリオ州控訴院の判決に対して上訴しないことを決定した。オンタリオ州控訴院は、カナダのマリファナ禁止法を「憲法違反」とし、国会が一年以内に医療使用を認めるよう法律を改正しなければオンタリオ州でのマリファナ所持(目的は問わない)は合法となるという判決を下している。
 カナダの保健相アラン・ロックは二週間前に、患者がマリファナを入手できるように規制を変えると発表している。この新しい規制が認可されるまでの間、カナダ国民は規制ドラッグ薬物法第56項で認められている医療免除への申請をつづけることができる。これまでに71人が合法的にマリファナを喫煙することを認められている。
 「我々は痛みや苦痛を軽減するためにマリファナの使用を求めている人々に対して、手続きの明確化が必要であることを認め、これを実現したいと考えている」とロックは語っている。
 「カナダでのマリファナ合法化に向けた進展は米国の政策に良い影響を与えることは間違いないだろう」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは語っている。「米国が北方の隣国で起きている好ましい変化を無視することは不可能だ」
(出典:NORML News Archives)
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スイスがマリファナ所持の非犯罪化へ
2000年10月5日(ベルン、スイス)
 スイス政府は月曜日(10月2日)、マリファナの使用と所持を非犯罪化する方針を明らかにした。政府は来年にはマリファナの消費を認める法律を制定すると発表している。
 政府は国外からの「ドラッグ・ツーリスト」に対する懸念はあるものの、行政機関や地域自治会からの広範囲におよぶ支持を得たことにより、こうした決定を下すに至った。
 「意見を聞いた団体の3分の2がこの処置に賛成している」と内務相ルース・ドレイファスは語っている。
 スイス政府はマリファナ政策に関する特別委員会を設置し、マリファナの喫煙を認める最低年齢(16歳または18歳)やドラッグ濫用防止といった問題に関する助言を求めるとドレイファスは述べている。
 マリファナの栽培と販売については決着していないが、栽培者がある一定の制限を守っていれば、こうした行為も「法律的には違法ではあるが許容できる範囲だ」とドレイファスは述べている。
 「スイスが提案するマリファナ政策はオランダの25年来の政策と非常によく似たものだ」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。「米国政府も世界的なマリファナ法改正の動きに強行に反対する態度を考え直す時期に来ている。ヨーロッパやカナダが釣り合いのとれた分別のある法改正に向けて取り組んでいるというのに、米国がマリファナ禁止法の有用性の検討に抵抗しつづけているのは何とも不可解だ」
(出典:NORML News Archives)
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州から研究資金を受けたカナビス研究センターがカリフォルニア大学サンディエゴ校内に設立
2000年9月7日(サンディエゴ、カリフォルニア州)
 マリファナの医療効果の研究を目的とする研究センターが、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)内に設立された。
 この医療カナビス研究センター(CMCR)は、UCSDとカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の合弁機関であり、カリフォルニア州政府から300万ドル〔約3億円〕の研究資金を得ている。
 「我々は医療マリファナ政策の支持を得て、医療マリファナの安全性と有効性に関する調査という重要な研究を開始することができる」とCMCRに研究資金を提供するマリファナ研究議案の発起人ジョン・バスコンセロス上院議員(民主党、サンタクララ)は語っている。「国立衛生研究所と米国科学アカデミー医学研究所はいずれもさらなる研究を要求している。カリフォルニア州議会、知事、カリフォルニア大学の見通しにより、ようやく医療マリファナ問題は正しく医師と研究者の手にゆだねられることになった」
 CMCRの共同センター長を務めるUCSF医学部教授ドナルド・エイブラムズ医学博士は、7月に米国で最初の喫煙によるマリファナ臨床試験を実施している。この研究では、HIV患者によるマリファナの喫煙が抗レトロウイルス薬の作用に影響を与えないことが確認された。
 「初期の安全性試験により、すぐにでもマリファナの潜在的有効性に関する研究に着手すべきであることが確認された」とエイブラムズ博士は語っている。「州からの研究資金により、こうした研究が早い時期に実現され、必要とされていた答がようやく得られることになるだろう」
 本研究センターでの最初の研究は来年から開始される予定である。
(出典:NORML News Archives)
年次報告書によれば米国では1998年に新たに230万人がマリファナを試用
2000年8月31日(ワシントンDC)
 1999年のドラッグ濫用に関する全国世帯調査報告書は、1998年の期間中に新たにマリファナを試した人数を230万人と見積もっている。これはマリファナ喫煙者が毎日6,400人増えていることを意味する。
 12歳から17歳の若者たちの間では、マリファナの使用を危険と見なしている割合が1998年の30.8パーセントから1999年の29.0パーセントに低下した。
 さらに、年次報告書によれば、統計的な有意性はないものの、18歳から25歳の成人によるマリファナ使用は1998年の13.8パーセントから1999年の16.4パーセントに増加しており、12歳から17歳の青年では1998年の8.3パーセントから1999年の7.0パーセントに減少している。
(出典:NORML News Archives)
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米国最高裁判所がOCBCによるマリファナ配給を停止
2000年8月31日(ワシントンDC)
 火曜日(8月29日)、米国最高裁判所は司法省からの緊急命令に基づき、投票の結果、7対1で上訴期間中のオークランド・カナビス・バイヤーズ協同組合(OCBC)による医療の必要性が認められた患者へのマリファナの配給を禁止する決定を下した。この訴訟事件は当初、カリフォルニア州の医療マリファナ法(提案215)の下で認められた患者に治療薬としてカナビスを配給するカリフォルニア州北部の患者組合を強制閉鎖する民事訴訟として提起されたものである。
 「これは路上の小さな障害物に過ぎず、本件の重要な問題に関する決定はこれからだ」とOCBCの弁護士ロバート・ライヒは語っている。「クリントン-ゴア政権が最高裁判所という最も権威ある組織の力に訴えて、重病患者から必要な薬を遠ざけようと試みるとは何とも人をばかにしたな話だ」
 8月11日、米国第9上訴裁判所は、医療の必要性が認められた患者へのOCBCによるカナビス配給停止を求める連邦政府の禁止命令要求を拒否した。政府の顧問弁護士はサンドラ・デイ・オコーナー最高裁判所判事に緊急判決を求めたが、その要求は最高裁判所に転送された。
 これに同意しない理由として、政府は「重病患者や末期患者が必要している医薬品を否定することが公益を図る、あるいは、こうした医薬品の配給を禁じないことで連邦の犯罪法の施行が損なわれることを証明することができなかった」とジョン・ポール・スティーヴンズ判事は語っている。
 「今回の最高裁判所の禁止命令には失望したが、裁判所は限定された法執行手続き上の問題について裁定したに過ぎない」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは語っている。「それよりもずっと重要な提案215による患者の保護が有効かどうかという問題は、今回、裁判所には持ち出されなかった。今回の判決にかかわらず、カリフォルニア州では提案215は依然として効力を持ち続ける」
(出典:NORML News Archives)
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アムステルダムのインターネットサイトがマリファナを30分以内に配達することを約束
2000年8月17日(アムステルダム、オランダ)
 アムステルダムの進取的な二人組は9月1日よりインターネットをベースとしたマリファナ配達サービスを新たに開始する。このサービスでは注文の品物を30分以内に届けることを約束している。
 iToke社はインターネットブラウザまたはWAP(Wireless Application Protocol)経由で顧客にユーザID(名前は匿名)と住所データの登録を可能としている。これにより、顧客はコンピュータやWAPを通じて、加盟しているアムステルダムのコーヒーショップにマリファナを注文し、「iTokens」と呼ばれる再補充可能なプリペイドカードを使って支払いができる。顧客は1回につき2グラム(ジョイント約4本分)まで注文できる。
 「iTokeを立ち上げるのはたやすい仕事ではなかった」とマイク・タッカーとともにiTokeを創設したトム・フレッキアは語っている。「ここ数年間、ヨーロッパでは合理的でバランスの取れたマリファナ政策の実現に努力してきた。包括的な電子商取引という解決策の出現により、犯罪に関する不安を鎮めるだけでなく、ユーザーが私たちの商品を安全かつ確実に楽しめることを保証する配給システムが存在し得ることを実証することができた。しかも、それだけではなく、イギリスで州が認可している富くじと同じように、税収を社会に還元する方法を政府に提供している」
 「オランダでは事業家と認められている2人の紳士も、米国だったらドラッグの親玉と見なされ刑事および民事告発の対象となることは免れないだろう」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。「これもまた米国の見当違いののマリファナ政策とオランダの有効かつ実用的なアプローチとの明確な違いの一つだ」
(出典:NORML News Archives)
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上訴裁判所がOCBCによるマリファナ配給停止を求める政府の緊急命令要求を却下---連邦政府は直ちに米国最高裁判所に上訴
2000年8月17日(オークランド、カリフォルニア州)
 米国第9上訴裁判所は月曜日(8月14日)、オークランド・カナビス・バイヤーズ協同組合(OCBC)による「医療の必要性」を認められた患者に対するマリファナ配給の停止を求める連邦政府の緊急命令要求を却下した。連邦政府は地方裁判所裁判官チャールズ・ブレイヤーの7月17日の判決を見合わせる緊急命令要求を提出していた。
 連邦政府は月曜日の第9上訴裁判所の決定に反対し、判決を見合わせるよう米国最高裁判所に申請書を提出した。
 これまでにも政府は、医療の必要性が認められた患者にマリファナの配給を許可する1999年9月19日の第9上訴裁判所の判決を再審理するよう事件移送命令書の陳情書を最高裁判所に提出している。
 「クリントン-ゴア政権が最高裁判所という最も権威ある組織の力に訴えて、重病患者から必要な薬を遠ざけようと試みるとは何とも人をばかにしたな話だ」とOCBCの弁護士ロバート・ライヒは語っている。
 OCBCは修正された禁止命令に「完全かつ忠実に従っている」とライヒは証言している。
(出典:NORML News Archives)
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オンタリオ州高等法院がカナダのマリファナ法を憲法違反と判決---国会が一年以内に法律を改正しなければマリファナは合法化
2000年8月3日(トロント、オンタリオ州、カナダ)
 今週月曜日(7月31日)、オンタリオ州控訴院はカナダのマリファナ禁止法が「憲法違反」であると認め、国会が一年以内に医療使用を認めるよう法律を改正しなければ、全オンタリオ州住民にマリファナ所持を合法とすると言い渡した。
 最高法院はカナダの法律が慢性的な疾患に苦しむ患者に治療薬としてマリファナの使用を認める義務を欠いているとの判決を下した。
 この事件には、規制薬物法によりマリファナ所持で逮捕、起訴された衰弱性のてんかん発作を患うテレンス・パーカーが関与している。法律では、カナダの保健相からの免除許可が得られない限り、患者がマリファナを所持したいり栽培する行為は違法である。最高法院は全国的な医療マリファナ除外条項を法律に加えるよう国会に提唱した。a
 マーク・ローゼンバーグ裁判官は判決の中で、「パーカーがてんかん症状の抑制にマリファナを必要としていることを認めた予審判事の判断は正しかったという結論に達した。また、マリファナの栽培と所持は憲法違反であると結論づける。......パーカーに健康と禁固刑の選択を強いるのは自由を追求する権利と人権の保護に違反する。さらに、こうしたパーカーの権利の侵害は憲法の原則に反している」と書いている。
 ローゼンバーグは、国会が法律を改正するまでの間、パーカーが医療目的でマリファナを使用することを法律から免除するよう命じた。
 「この判決は吐き気や嘔吐などの症状を緩和するためにカナビスを必要としているカナダ国内の患者に門戸を開くことになるだろう」とパーカーの弁護士アーロン・ハーネットは語っている。
(出典:NORML News Archives)
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米国司法省がOCBC判決の取り下げを求めて最高裁判所に上訴
2000年8月3日(ワシントンDC)
 米国司法省は先週金曜日(7月28日)、医療の必要性により保護が認められた患者へのマリファナ配給を認める1999年9月19日の米国第九巡回控訴裁判所の判決を見直すよう最高裁判所に事件移送命令書を提出した。さらに米国司法省は、最高裁判所の再審理が完結するまでの間、オークランド・カナビス・バイヤーズ協同組合(OCBC)にマリファナの配給を認めた地方裁判官チャールズ・ブレイヤーの判決を支持する第九巡回控訴裁判所の緊急命令についても申し立てを行った。
 控訴裁判所の判決は「マリファナには現在認められた用途がないとする議会の見解に真っ向から対立するものだ」と司法省は主張している。
 最高裁判所は10月に新しい任期が始まるまで、再審理の必要性を判断する予定はない。
 「患者が必要としている医薬品の入手を妨害しようとする連邦政府の態度には失望した」とOCBCの弁護士ロバート・ライヒは語っている。
 「カナダの裁判所が『医療使用を免除しなければ法律そのものを破棄する』という判決を下しているのに対して、我々の政府が可能な限りあらゆる法的手段を用いて治療薬としてのマリファナを否定しているという事実は何とも皮肉である」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは語っている。
(出典:NORML News Archives)
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カリフォルニア州の医療マリファナ・クラブが患者に大麻を合法的に配布可能となる
2000年7月20日(オークランド、カリフォルニア州)
 米国地方裁判所裁判官チャールズ・ブレイヤーは今週月曜日(7月17日)、オークランド・カナビス・バイヤーズ協同組合(OCBC)に対する1998年の禁止命令を修正し、医療的必要性が認められた重病患者へのマリファナの配布を合法と認めた。
 昨年9月、米国第九巡回控訴裁判所にOCBCに対する禁止命令を審議し直し、「医療の必要性による免除規定」を考慮に入れるよう命じた。1ヶ月後、米国司法省は巡回控訴裁判所に判決の再考を要求したが、裁判所はこれを却下している。
 禁止命令を修正するにあたり、ブレイヤーは、「議会が医薬品の認可と配給を規制する行政手続きに賛成していることから、重病患者へのカナビスの配給を禁止することは公益であることを裁判所は認めるべきだという、巡回控訴裁判所が却下した主張を政府は引き続き押し付けようとしている」と記載している。「政府が被告人の申し立てに反対して新たな証拠を提示できなかったことに加え、巡回控訴裁判所の見解を考慮した結果、衡平法上有効な判決決定権にもとづき裁判所は請願書通りに禁止命令の修正が公益であるという結論を下さざるを得ない」。
 「州の全ての住民が既に理解していることだが、必要な必要な薬を患者が合法的に入手可能とすることを受け入れた裁判所の賢明な判断を私たちは称賛する」とオークランド・カナビス・バイヤーズ協同組合の弁護士ロバート・ライヒは述べている。
 「カリフォルニア州の患者は、連邦裁判所で医療の必要性が認められる基準が提案215〔1996年に住民投票にかけられ、賛成多数で可決した医療マリファナを合法化する提案〕で要求されているものと比べて、はるかに厳しいということを理解しておく必要がある」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは語っている。
 「患者の多くは提案215によって州レベルでの訴追手続きから保護されているものの、連邦レベルでの訴訟を起こすような心得違いをしている連邦政府検察官に対しては無防備なままである」とストロープは述べている。「しかしながら、カリフォルニア州の患者にとって大きな勝利であることには違いはない」。
(出典:NORML News Archives)
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マリファナがHIV患者に対して安全であることが研究により証明される
2000年7月20日(サンフランシスコ、カリフォルニア州)
 HIV患者がマリファナを喫煙しても抗レトロウイルス薬の効果を阻害しないことが、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者によって確認された。
 これは二重盲検法を使ってHIV患者に対するマリファナの効果を検査したアメリカで最初の研究である。この研究はドナルド・アブラハム医学博士の指揮の下、サンフランシスコ総合病院で行われ、67人の患者が参加した。患者のうち20人は1日に3回マリファナを喫煙し、21日間のあいだに体重が平均で7.7ポンド〔約3.5キロ〕増加した。25人はドロナビノール(合成THC)を経口摂取し、体重が平均7ポンド〔約3.2キロ〕増加した。これに対して、プラシーボを摂取した残りの21人は体重が平均2.9ポンド〔1.3キロ〕しか増えなかった。
 研究を開始した時点で検出不可能なHIV RNAレベルにあった患者36人については、研究期間を通じて変化は見られなかった。検出不可能な HIV RNAレベルにある患者26人にはレベルの低下が見られた。マリファナを喫煙または経口でドロナビノールを摂取した患者は、プラシーボを摂取した患者と比べて、HIV RNAレベルの低下率が若干大きかった。
 「マリファナやドロナビノールを使った患者の低下率が若干大きいという結果は興味深いが、統計的な優位差はなかった」とアダムスは語っている。「一方、3つのグループの間に統計的な違いが見られなかったのはよい知らせだ」。
 「実際にカナビスがエイズの減数症候群の治療に有効であり、患者に害を及ぼすことがないことなど、聞く耳を持つまともな臨床医なら誰でもとうの昔から知っている」とNORML財団議長のハーバード医学大学医学博士レスター・グリンスプーンは語っている。「騒ぎが一段落して、マリファナが米国薬局方に加えられれば、総目録の中でも最も毒性の少ない薬のひとつと見なされるようになるだろう」。
(出典:NORML News Archives)
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サンフランシスコが医療マリファナの身分証明書を発行
2000年7月20日(サンフランシスコ、カリフォルニア州)
 サンフランシスコの医療マリファナ患者は市が発行する身分証明書を取得することによって、マリファナの入手が容易になるとともに、州の医療マリファナ法の下で逮捕の危険性から身を守ることが可能となる。
 新しい身分証明書を発行するプログラムは先週金曜日(7月14日)から開始された。証明書はサンフランシスコ公衆衛生局が発行し、25ドル〔約2500円〕の費用がかかる。証明書を取得するためには医師の推薦状が必要となる。
 プライバシーを保護するために、証明書には患者の写真と通番しか記載されない。また、サンフランシスコ公衆衛生局は患者名の一覧や申請書の管理も行わない。
 この新しいプログラムの下で最初に証明書を受け取ったサンフランシスコ・患者リソース・センター長ウェイン・ジャストマンは、証明書は「合法的な医療マリファナの使用に向けた一歩に過ぎない」と語っている。
 「この証明書は、全ての医療マリファナ患者がカナビスを安全かつ有効に使う権利を持つことを認めるものだ」と証明書の発行を実現した法令の発起人、サンフランシスコの郡政執行官マーク・レノは語っている。「警察はこの証明書が最大限の敬意に値することを理解しなければならない」
(出典:NORML News Archives)
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大麻栽培 議会、合法化求める オランダ政府が反発、激論に
2000年7月4日(ブリュッセル)
 大麻の個人使用が認められているオランダで、栽培も合法化することを求める動議を議会が採択したのに対し、国際世論に配慮する政府側が反発、激しい議論となっている。
 大麻の栽培はオランダでも法律で禁止されているが、実際は各地で行われており、警察の取り締まりといたちごっこになっている。「売ることはできるのに、栽培しないのは偽善だ」として、南部ティルブルフ市を始めとする六十の地方自治体が、栽培許可を政府に働きかけていた。
 与党・労働党を中心とする議員が提出した動議は、厳しい条件を定めた栽培合法化法案の作成を政府に求める内容で、先月二十七日の議会で一票差で採択された。
 だが、オランダ製の合成麻薬の密輸が急増していることもあって、欧州各国のオランダを見る目は厳しくなっている。政府は最近、欧州各国に厳しい取り締まりを約束したばかりだ。
 コルトハルス法相は「(栽培の合法化は)オランダに麻薬製造者を集めることになりかねない」と動議採択に反発している。政府は三十日の閣議で、栽培合法化法案はつくらないことを確認、議会との対立は尾を引きそうだ。
(出典:朝日新聞2000年7月5日朝刊)
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オランダ議会が合法的なマリファナ栽培を認める決議案を承認
2000年6月29日(アムステルダム、オランダ)
 オランダ議会は先週火曜日〔6月27日〕、合法的なマリファナ栽培を認める決議案を僅差で採択した。政府はこれによって85億ドル〔約8,500億円〕規模のビジネスと推測されている違法輸出を抑制できると期待している。
 投票の結果、73対72で議会は決議案を通過させた。本決議案は金曜日〔6月30日〕に開催される予定の内閣での審議を待つばかりとなっている。オランダのコーヒーショップではマリファナとハシシュを公に販売することが認められているが、マリファナの栽培は依然として犯罪である。
 「主たる目的の一つは犯罪を撲滅することだ」と決議案を起草した労働党議員サナシス・アポストロ−は述べている。「供給を管理することによって、誰が何を売り、それがどこに流れて行くのかを把握することができる」。
 「実行可能なマリファナ政策の策定という点において、オランダは明らかに先端を行っている」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。「選出された公務員がマリファナ使用者を罰しようと常に新しい手段を模索しているアメリカ合州国とは全くもって対照的だ」。
(出典:NORML News Archives)
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オレゴン州とワシントン州が医療マリファナを認める病状の一覧に新たに疾患を追加
2000年6月29日(シアトル、ワシントン州)
 ワシントン州とオレゴン州の医療マリファナ評議会は、患者に合法的なマリファナの医療使用を認める病状の一覧に疾患を新たに追加した。
 ワシントン州の医療品質保証委員会は今週、医師の勧めがあった場合にマリファナの使用を認める末期性または衰弱性の病状一覧に激しい胃腸障害と発作または筋肉の痙攣を追加した。
 委員会は不眠症と外傷後ストレス障害を一覧に加える要求については却下した。評議会は過去にクローン病(限局性回腸炎)とC型肝炎を認可する病状一覧に追加している。
 「本委員会は国内のほかのどの州よりも患者のニーズに応え、真に苦しんでいる人々にマリファナの使用を認めてきた」と医療マリファナ法に今回の追加を求める請願書を提出したロブ・キリアン医学博士は語っている。
 オレゴン州保健局は先週、州の医療マリファナ法で保護される病状の一覧にアルツハイマー病による心的動揺を追加した。
 州の保健局員によると、マリファナがアルツハイマー病に関連する記憶をはじめとする知的能力の損傷には効果はないが、患者の心的動揺、すなわちせかせかと落ち着かずに闘争的になる不隠な精神状態の緩和には役立つ可能性がある。
 オレゴン州評議会は、不安、躁鬱、精神分裂症、分裂情動障害、外傷後ストレス障害、不眠症、成人の注意欠陥障害を含める申請については却下している。
 「昨年可決した医療マリファナ法を実用的なものにしようとするオレゴン州およびワシントン州での誠実かつ信頼できる試みは賞讃に値する」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。
(出典:NORML News Archives)
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ハワイ州知事の署名により医療マリファナ法案が立法化される
2000年6月15日(ホノルル、ハワイ州)
 6月14日、ベンジャミン・カエターノ知事(民主党)の署名により、医療用にマリファナを用いている重病患者を市や州の刑事訴追から守るための法案が法律として制定された。カエターノ知事は、ハワイ州が「太平洋沿岸地域の健康管理センター」となり、ほかの州もハワイ州の先例にならって医療マリファナを合法化するよう望んでいる。
 ハワイ州は議会で医療マリファナを合法化した最初の州となる。医療使用を合法化したほかの6つの州は、いずれも有権者の国民発案によるものだった。
 この法律は、がん、緑内障、HIV/エイズ、慢性あるいは衰弱性の疾患、多発性硬化症を含む激しい筋肉の痙攣、および保険局が認めたそのほかの病気に苦しむ患者に対して、医師の勧めがあった場合にマリファナの医療使用を認めるものである。
 患者は最大で3本の成熟したマリファナ草、未成熟のマリファナ草4本、および成熟したマリファナ草1本につき喫煙可能なマリファナ1オンス〔28.35g〕を所持できる。患者と主たる看護人は毎年1回、医療マリファナ活動家が関与しているハワイ州公安局への登録が義務付けられている。
 ハワイ州ドラッグ政策フォーラムの議長ドナルド・トッピングは、この法律はハワイ州にとって大きなステップだが、登録の問題など不十分な点もあると述べている。
 「登録は公安局ではなく保険局で行われるべきだと思う」とトッピングは語っている。
(出典:NORML News Archives)
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ワシントン州民主党がマリファナ合法化を政綱に盛り込む
2000年6月15日(スポーカン、ワシントン州)
 ワシントン州民主党は先週の州党大会でマリファナの完全な合法化を求める決議案を採択した。
 「もし本気で人々を活性化したいのであれば、彼らの関心事に対して自由を認めるべきだ」と州民主党議長ポール・ベレントは語っている。
 選挙政綱では、喫茶店、バー、州の経営する酒屋などで21歳以上の成人にマリファナの販売を認めるよう要求している。売り上げは課税対象となり、「保健や人間生活の必要物の充足に使われる」。民主党はまた、最大で2本のマリファナ草と1オンス〔28.35g〕の乾燥マリファナを個人使用目的で所持する権利を支持している。
 もう一つの政綱項目では、高い安全性が要求される職場以外でのドラッグ検査を止めるよう求めている。
 マリファナ関連の政綱項目はワシントン・ヘンプ教育ネットワークのティモシー・クローリーによって提出された。
 「長きにわたり革新的な環境でありつづけたワシントン州において、民主党がこのような案を政綱に採用したことに満足している」とワシントンNORML代表ドミニク・ホールデンは語っている。「この問題は州の一般大衆の関心事であり、多くの草の根運動が行われてきた。1998年には医療マリファナの圧倒的勝利という形で有権者の声を聞いているので、民主党がマリファナを非犯罪化しようというのも納得のいく話だ」。
(出典:NORML News Archives)
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マリファナと肺、頭部、頚部のがんとの関連性が研究により否定される
2000年5月25日(ボルチモア、メリーランド州)
 マリファナの喫煙が肺、頭部、頚部のがんになる危険性を高めないことがジョンズホプキンズ大学の研究者によって明らかにされた。この発見を根拠に研究者は、今後、がんの予防を目的とする研究は2つの既知の発がん性物質、タバコとアルコールに向けられるべきだと語っている。
 この研究を指揮したダニエル・E・フォード医学博士は、健康な対照患者とがん患者とを比較して、マリファナやタバコを喫煙したりアルコールを飲む傾向を確認しようと試みたと述べている。「当初、タバコの喫煙を補正すれば(マリファナの喫煙とがんの)関連性は消えるだろうと考えていたが、誤りだった。そのような関連性など最初からなかった」とフォード博士は語っている。
 また、「タバコを吸ったことがない人が1ヵ月以上にわたり日常的にマリファナを使用し続けても危険性の増加は見られない」ことも確認されている。
 この研究の結果は論文審査を必要とする学術専門誌ではまだ発表されていない。
 「マリファナに関する政府の誤った主張を否定する科学的研究が全くと言ってよいほど主要なメディアで取り合えられないのは何とも不可解だ」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。「例えば、マリファナの使用と潜在的な心臓発作の危険性を関連づける最近の報告書など、同じように学術専門誌では発表されていないにもかかわらず、テレビのトップニュースで大々的に扱われ、ショッキングなヘッドラインが新聞を飾った。もし、これまで考えられているように人類が用いているあらゆるドラッグの中でマリファナが最も安全だとしたら、一般の人々は正しい情報をきちんと知らされるべきだ」。
(出典:NORML News Archives)
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サンフランシスコで患者を保護するための医療マリファナ証明書が発行される
2000年5月25日(サンフランシスコ、カリフォルニア州)
 カリフォルニア州では州法の下で患者を刑事訴追から保護するために医療マリファナ証明書を発行する市が増えてきている。今回サンフランシスコが新たにこれに加わる。
 サンフランシスコ市役所職員の発表によると、公衆衛生局は1ヵ月以内に患者への証明書の発行を開始する。証明書の有効期間は2年間で、発行には25ドルの経費がかかる。18歳以上の患者は居住地の証明と有効な医師の診断書を公衆衛生局に提出しなければならない。18歳未満の患者は申請時に両親または保護者の同行が必要となる。
 サンフランシスコ市政府は1月に証明書発行に関する郡政執行者マーク・レノの提案を通過させて以来、公衆衛生局、法律家、医療マリファナ活動家とともに詳細について検討してきた。
 証明書を所有する患者は、サンフランシスコ近辺で運営されているマリファナ・バイヤーズ協同組合の小売店でマリファナを購入することができる。
(出典:NORML News Archives)
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ゴア副大統領が医療マリファナに対する態度を繰り返し変更
2000年5月18日(カダヒー、カリフォルニア州)
 民主党の次期大統領候補であるアル・ゴア副大統領は、マリファナが痛みの軽減に有効であるという「確かな証拠はない」と語り、初期の選挙演説から態度を一変している。
 ゴア副大統領はカリフォルニア州での高校生に対するメッセージの中で、「現時点における私自身そして信頼できる専門家の見解としては、マリファナが痛みに対する適切な療法であるとは言えず、あらゆる状況においてもほかにもっと有効な選択肢がある」と語った。
 この発言は昨年12月のニューハンプシャーでの選挙運動での態度と逆転している。当時、ゴア副大統領は、彼の亡姉が1984年にがんの化学療法を受ける際にマリファナを処方されたが効果がなかったと述べている。「もし効果があるのであれば、それを使って痛みを軽減することも認められるべきだと思う」。ゴア副大統領はまた、医師が重病患者に対してマリファナを処方する「選択肢を与えられるべきだ」とも述べている。
 ゴア副大統領が立場を「明確にした」のはこれが3度目であり、ワシントンポスト紙のコラムニスト(特約寄稿家)ジューディ・マンはこれを「大統領選挙に向けた有権者への媚びに過ぎない」と評している。ゴア副大統領はHIV/エイズ医学ジャーナルやインターネット・ガイドNumedx(www.numedx.com)に対して、「研究により有効性が明らかになれば、ごく限られた状況において医師が唯一の治療法であると判断した場合に限り、厳重な監視下でマリファナを痛みの軽減のために処方する可能性について検討しなければならないだろう」と語っている。
 「どうやら副大統領はマリファナの医療使用に対するはっきりとした見解を持っていないようだ」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは語っている。「はじめは支持していたかと思うと、次は反対している。当選するためには聴衆が望んでいそうなことを都合よく言うらしい」。共和党の大統領候補ジョージ・ブッシュ知事も昨年10月に医療マリファナ問題について言及しており、個人的にはマリファナの医療使用を支持していないが、医療マリファナを合法化すべきか否かは州の判断にまかせるべきだと語っている。
(出典:NORML News Archives)
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ハワイ州議会が医療マリファナ法案を通過----カエターノ知事の署名により法律化へ
2000年4月27日(ホノルル、ハワイ州)
 ハワイ州議会は医療目的でマリファナを使用する重病患者を地方または州レベルの刑事訴追から保護するための法案を承認した。州知事ベン・カエターノ(民主党)は本法案に署名し、法律として認めると語っている。
 「我々はマリファナを使用する患者に対する戦争に議会が終止符を打ったことに満足している」とハワイ州ドラッグ政策フォーラムのドナルド・トッピング博士は語っている。「この問題に関して住民発案では連勝が続いているが、マリファナの使用を可能とする法案が州議会を通過して法律となるのは初めてのことだ」。
 法案862は4月25日に15対10で上院を通過した。本法案はもともと3月に上院で承認されたものであり、今月はじめには一部修正を条件に下院を通過した。
 この法律はがん、緑内障、HIV/エイズ、慢性病または消耗性疾患、激しい痛み、強い吐き気、発作、多発性硬化症を含む激しい筋肉の痙攣、厚生省が認めたその他の病気に苦しむ患者に対して、医師が認めた場合に限り、マリファナの胃虜牛用を認めるものである。
 患者と主たる看護人は毎年ハワイ州の公安局への登録が義務付けられる。登録患者は最大で成熟したマリファナ草(プラント)3本、未成熟のプラント4本、そして成熟したプラントごとに喫煙可能なマリファナ1オンス〔28.35グラム〕の所持が認められる。
 「ハワイ州で議会が医療使用を認めたことはとても前向きな進展だ」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは語っている。「この問題は、有権者に対する直接的な問いかけでは勝ち続けてきたが、議員にはあまり受け入れられなかった。しかし、ここにきて議員もようやく有権者の声に耳を傾けはじめたようだ」。
(出典:NORML News Archives)
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イギリスのドラッグ機関が患者に対する全面的なカナビス試験を認める
2000年4月6日(ロンドン、イギリス)
 イギリスの医薬品取締局はGW製薬に対して人体を使った医療マリファナ試験を許可した。
 この研究は患者に対して医療用カナビス製品を用いる初めての全面的な試験であり、2,000人の患者が参加する。多発性硬化症、脊髄障害、激しい痛み、痙性麻痺を病む患者がこれに含まれる。
 「私たちは、組織化された臨床試験プログラム通じて、これまで主張されてきたカナビスの医療品質について確認することを目指している」と試験を指揮するウィリー・ノットカットは述べている。「これはたいへんエキサイティングな瞬間であり、私たちの発見が多発性硬化症やそのほかの衰弱性疾患に苦しむ人々の苦痛の軽減に大きく貢献することを望んでいる」。
 「イギリス政府が人体を使ったマリファナ試験の実施に向けて、これほど迅速な対応を見せたことは注目に値する」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは語っている。「イギリスではわずか2年の間に、白書(政府の公式報告書)の発行から、議会報告書の提出、そして研究の実施へと進展した。過去30年間にわたり政府が『あらゆる手段を尽くして』マリファナの医療使用を拒んできた、ここアメリカ合州国とは比較にならない----2回にわたる政府の委員会の調査結果の否認、22年間におよぶNORMLとの法的争い、重傷患者へのマリファナの供給プログラムの停止、7州での住民発案に反対する宣伝活動、ワシントンDCでの住民発案による医療マリファナの投票結果の集計阻止の支持、そして医療マリファナについて助言した医師に対する威嚇など。いったい何が原因でアメリカ政府はこうなってしまったのだろう」。
(出典:NORML News Archives)
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マレーシアでティーンエイジャーがマリファナ所持により終身刑の危機に直面
2000年4月6日(クアラルンプール、マレーシア)
 弁護人のついていないティーンエイジャーに対して、37gのマリファナパッケージとマリファナ草1本を所持した罪により、むち打ち8回と終身刑が言い渡された。
 18歳のMohd Naziff Ahmadは1999年11月10日に自宅で逮捕され、マレーシアの苛酷な危険薬物法の下、マリファナ草の所持の罪に問われた。
 先週木曜日、裁判所はMohd Naziffに対して終身刑と6回のむち打ちの判決を言い渡した。その4日後、微罪下級裁判所によって、さらに2回のむち打ちを2年間を付加された。
 NORML財団訴訟ディレクター、トム・ディーンは国際アムネスティとコンタクトを取り、この悲劇的事件に対して国民の関心を向けるべく支援している。
 「NORMLはアメリカ国内でのマリファナ法の改正を使命としているが、このような過度の人権侵害を無視することはできない」とディーンは語っている。「自宅でマリファナ所持した無害な若者を罪に問い、有罪判決を下し、終身刑に処するなど、大衆の良心に対する侮辱である」。
(出典:NORML News Archives)
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ブレア首相が医療マリファナの認可に賛成----人体実験で有効性が認められた場合
2000年3月30日(ロンドン、イギリス)
 トニー・ブレア首相は先週、ドラッグ政策担当閣僚モー・モーラムとの交換条件として、人体実験により症状の軽減が確認されれば患者に医療マリファナの使用を認めると発言した。
ブレア首相は、患者による医療マリファナの使用を認めることについては賛成したが、レクリエーション使用を非犯罪化するというモーラムの提案には反対している。
 また、ブレア首相は行政策立案助言の政府機関であるポリス財団が今週提出した報告書を無視している。この報告書は、2年間にわたる調査の結果、マリファナを「非犯罪化」すべきと結論づけている。
 約30年前、イギリスはヨーロッパで最も厳しい反ドラッグ法令となる薬物誤用法を施行した。ハード・ドラッグ常用者数が危険なレベルにまで増加したことから、この法律は失敗とみなされている。1998年にはマリファナ所持で100,000人が逮捕されている。
 委員会の報告書は、「現在の法律は予防する以上に多くの害を生んでいる」と述べており、さらにマリファナはタバコやアルコールよりも危険性が少ないと付け加えている。
 この報告書を発行した委員会は警察官、教育機関、政治家から構成されている。
 内務担当大臣チャールズ・クラークは、モーラムやポリス財団がどのような勧告をしようとも、マリファナの所持を「非犯罪化」する予定はないと語っている。
 学生時代にマリファナ使用経験があることを認めているクラークは、「このような分野での法律の緩和がもたらし得る最も重大な影響として、ドラッグの使用の増加が考えられる」と主張している。
 「アメリカでは11州でマリファナ所持が非犯罪化されているが、マリファナ使用率は増加していないという事実をブレア首相と保守的な支持者たちは理解すべきだ」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは述べている。「これと同じことがイギリスと経済連合関係にあるオランダについても言える。オランダではマリファナが準合法的に扱われているが、マリファナの使用は非常に少ない」。
(出典:NORML News Archives)
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イギリスで医療マリファナが合法化へ
2000年3月24日(ロンドン、イギリス)
 3月24日(金)、ロンドンの各新聞紙は、イギリス政府がマリファナの医療使用の合法化の準備を整えつつあると報じた。こうした処置は、これまで厳しい刑罰を科するアメリカ的なドラッグ禁止論を積極的に打ち出してきたトニー・ブレアの労働党政府の政策から大きく逸脱するものである。
 医療マリファナの許容は、許容ゼロ政策に賛成しているブレア首相と内務大臣ジャック・ストローの陣営と、現状のドラッグ法の有効性を検討するための王立委員会〔行政上の公共問題について調査・勧告する国王任命の調査委員会〕の設置を要求している閣僚モー・モーラムとの間の折衷案によるものだとインデペンデント紙およびロンドン・タイムス紙は報じている。ブレア首相とストロー内相は、非犯罪化を支持する結論が出ることを恐れて、モーラムの提案を拒否したと伝えられている。
(出典:The Week Online with DRCNet)
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マリファナが多発性硬化症を抑制
2000年3月9日(ロンドン、イギリス)
 マリファナが多発性硬化症の抑制に関わっていることが、ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジの研究員により発見された。
 デービッド・ベイカーの指揮のもとに行われた研究では、多発性硬化症の動物自己免疫モデルである慢性アレルギー性脳脊髄炎を病んだマウスを調査し、合成テトラヒドロカンナビノール(THC)が震えや痙攣を減少させ、マウスの症状を改善させたことが示されている。マウスに注入された物質は神経細胞の表面にあるカンナビノイド受容体を活性化した。
 人体に対する研究はまだ行われていないが、この最新の研究結果は有望である。
 「この結果は、カナビスがこうした苦痛を伴う症状を抑制するのに役立つという多発性硬化症患者からの事例報告を裏付けるものだ」と本研究の著者の一人、グレートブリテン-北アイルランド多発性硬化症協会の主席研究員ローナ・レイワードは語っている。
 「この研究結果は嗜好目的でマリファナを使っている多発性硬化症患者にとってたいへん意味のあるものだ」と多発性硬化症専門医デニス・ペトロは述べている。
(出典:NORML News Archives)
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ハワイの下院と上院で別々の医療マリファナ法案が通過
2000年3月9日(ホノルル、ハワイ州)
 3月7日にハワイ州の下院と上院で、それぞれ別々の医療マリファナ法案が通過した。いずれの法案も他方の議院の対処待ちの状態にある。
 下院の法案1157と上院の法案862はどちらも医療目的でのマリファナの取得、所持、栽培、配給、輸送、および使用を認めている。患者は最大10.5オンス〔300グラム〕までのマリファナを所持することができる。
 この法律は、がん、緑内障、HIV/エイズ、慢性的あるいは衰弱性の疾患、消耗性疾患、激しい痛み。激しい吐き気、発作、多発性硬化症を含む激しい筋痙攣、または保健省が認めたそのほかの症状に苦しむ患者が医師の勧めを受けた場合に限り、マリファナの医療使用を認めるものである。
 上院議員スーザン・クーン・オークランド(民主党、選挙区14)を発起人とする法案は一票差(13対12)で上院を通過し、下院議員カルバン・セイ(民主党、選挙区18)を発起人とする法案は32対18で下院を通過した。州知事ベン・カエターノは以前から医療マリファナを支持すると述べていることから、拒否権を行使するとは考えにくい。
 「州議会がマリファナの医療使用を認めはじめたという事実は、とても励みになる」とNORML代表(エグゼクティブ・ディレクター)キース・ストロープは語っている。「国内の73パーセントが医療使用に賛成しているという世論調査の結果を受けて、議員たちも遂に有権者の声に耳を傾けはじめたようだ」
(出典:NORML News Archives)
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THCが脳腫瘍を根絶する可能性が研究によって示される
2000年3月2日(マドリード、スペイン)
 Complutense大学とAutonoma大学の科学者は、カンナビノイド受容体で作用する物質が、治療を受けたラットのうち三分の一の脳腫瘍(神経膠腫)を根絶し、残りの三分の一のラットの寿命を引き延ばしたことを発見した。
 マニュエル・グスマンの指揮のもとで行われた実験では、カンナビノイドがセラミドと呼ばれる第二メッセンジャー・タンパク質と細胞内情報伝達カスケードによってプログラム細胞死(アポトーシス)を誘発し、神経膠腫細胞を死滅させることを示唆している。
 グスマンはNature Medicine誌3月号で公開された実験について、試したのは極少量のテトラヒドロカンナビノール(THC)であり、しかもラットが死にかけた段階で投与したと述べている。もっと早い時点でTHCを与えていたら、より効果があっただろうとグスマンは予測している。
 グスマンは一年以内に人体を使った研究に着手可能となることを期待している。「我々は著しい発育阻止作用を目撃した」とグスマンは語っている。
 「神経膠腫の治療に効果があるとしたら、これはとてもエキサイティングな発見だ」とハーバード大学教授レスター・グリンスプーン医学博士は語っている。「もし、何らかの裏付けが得られたとしたら、まさに驚くべきできごとと言える。ただし、人体に対する効果については慎重に判断しなければならない」
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裁判官が麻薬取締官に対して患者へのマリファナ返済を命じる
2000年3月2日(サンタロサ、カリフォルニア州)
 ソノマ群上位裁判所裁判官は麻薬取締官に対して、2度にわたり首を骨折しながら生き延び慢性的な痛みに苦しんでいる患者に1.25ポンド〔約568グラム〕のマリファナを返済するよう命じた。
 ソノマ群で裁判官がマリファナを患者に返却するように指示したのは初めてのことだ。1998年10月1日、スコット・ティーターは医療マリファナ患者であるにもかかわらず強制捜査を受けた。この歳、50本のプラントと相当量のマリファナが押収された。
 ティーターは1オンス〔28.35グラム〕以上のマリファナ所持の罪で召喚されたが、1999年7月に告訴は取り下げられた。先週になり、ゲイル・ガイナップ裁判官は、麻薬取締官には損失した分のマリファナを返済する義務があるという判決を下した。
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イギリスで非犯罪化運動が勢いを増す−−80%がマリファナ所持に対する禁固刑に反対
2000年1月20日(ロンドン、イギリス)
 内務省からの資金供給を得ている独立研究機関ポリス財団がマリファナの非犯罪化を要求したことにより、イギリスのドラッグ戦争は消耗の兆しを見せている。イギリスでのマリファナ法改正に関する憶測が広まっていることに加え、最近の国際市場世論調査機関(MORI)の調査結果は国民の80%がカナビス法の緩和を支持していることを示している。
 政府の暗黙の認可を得ていると言われる準王立委員会のポリス財団は、マリファナ所持は罰金レベルで対処すべきであり、禁固刑を科すべきではないと勧告している。
 現在、マリファナ所持は最大7年間の禁固刑により罰せられる。1997年には500人がマリファナの単純所持で投獄されている。過去10年間にドラッグ法違反で投獄された人数は、1988年の2,893人から1998年の7,089人へと2倍以上に増加している(このうち70%がマリファナに関係する)。
 「オーストラリア、スイス、カナダ、そして今回イギリスが、アメリカの圧力による無力かつ浪費的なマリファナ禁止政策を放棄するための基礎を築く連合国に加入したことになる」とNORML財団代表(エグゼクティブ・ディレクター)アレン・サン・ピエールは述べている。
(出典:NORML News Archives)
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麻薬取締政策局長が税関にTHCを含む全ての大麻種子の輸入差し押えを命じる−−米国政府はドラッグ検査産業の利権を保護
2000年1月13日(ワシントンDC)
 滅菌処理された大麻種子の米国内への入港禁止は昨年12月に一旦解除されたが、麻薬取締政策局の「許容ゼロ政策」に反するとの理由から、バリー・マッカフリー局長の指示によって再開された。
 米国税関局貿易計画部のトム・コーウィンは、12月に大麻種子の入港禁止を解除した際、他国のテトラヒドロカンナビノール(THC)許容範囲を参考にして0.3%を限度とすることを決めたと述べている。コーウィンは、この決定には麻薬政策局の了解を得ておらず、麻薬取締政策局長の戦略に反しているためにマッカフリー局長の「気分を害した」とコーウィンは述べている。
 地方出先機関局(Office of Field Operations)のロバート・マクナマラ副長官補佐は1月5日の覚書で、「0.3%以下のTHCを含む滅菌処理された大麻種子およびそのほかの大麻製品の合法的輸入を認める政策を一時停止する」ように米国税関局に指示している。
 今回の麻薬政策局長の指示により、カナダから到着する大麻種子は全て留置される。そして、サンプルが鑑識に持ち込まれ、THCの痕跡の有無が検査されるとコーウィンは述べている。この工程には30日かかる。たとえ僅かでもTHCが検出された場合、船積荷は押収される。
 マッカフリー局長は、大麻種子製品に含まれるほんの僅かなTHCの痕跡でもドラッグ検査の結果を誤らせる可能性があることを懸念しているとコーウィンは語っている。
 麻薬取締局は8月に全ての大麻種子製品の米国への輸入を差し押さえるよう米国税関局に指示した。最初に押収されたのはKenex社が輸入した滅菌処理済みの飼鳥用の粒餌53,000ポンド〔約24トン〕であった。11月に麻薬取締局は入港禁止を解除し、滅菌処理された種子の国内への入港を認めた。
 「税関が4ヶ月間にわたり違法に供給を絶ったことにより、大麻産業はこれまでの勢いを失ってしまった」とOhio Hempery社のドン・ワートシャフターは語っている。「麻薬取締政策局長が態度を一変したのは、こうした痛手からようやく回復しかけた時だった。新しい規制は単なる官僚の気まぐれではなく、立法制度を通じて決定されるべきだ」。
(出典:NORML News Archives)