[カンナビストとは]
大麻のムーブメントって―麻生 01/05/21 (サロン書き込みより)
わたしは、大麻問題(あるいは大麻「自由化」問題)って基本はすごくシンプルだと思っています。それは結局のところ、それほど有害でもないものを、こんなに厳しく取り締まらなくてもいいのではないかというところに帰結するのではないでしょうか。
別の言い方では、現在のような大麻取り締まり状況は人権侵害ではないかということです。最近、大麻問題に関心のある人たちと話していて、「人権」についてもっと目を向けてもいいのではないかという印象を持ちました。というのは、日本国民全てに通用する論理であるばかりか、国(行政も司法も立法)も物事を決める最も基本の指針・基準が憲法にあるからです。大麻取締法よりは憲法の方が優先するわけです。
日本国憲法では「第11条 国民は、全ての基本的人権の享受を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる」「第13条 すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と記されています。
大麻を愛好していても「公共の福祉に反しない」で日常生活をしている人たちがたくさんいることを一般の人たち、マスコミに知ってもらうこと。大麻取締法により逮捕されることがどれほど酷いことなのかを一般の人たち、マスコミに知ってもらうことで、大麻問題が人権問題だということが理解されると思います。
「人権」「人権」って言葉でいうとそれだけですが、なかなか深いんです。いま自分の人権を侵害されていると感じている人たち(=マイノリティ)が声をあげることで、新しく人権問題として社会に認知されるといってもいいでしょう。新しいところではアイヌの人々、ゲイやレズといった同性愛者、ハンセンシ病の患者さんたちなども、それまで根強くあった社会的偏見に屈せず、自分たちから主張することで初めて人権を認められるようになりました。声を上げない限り社会のマイノリティは、問題があること自体気づかないわけです。
そして、これは大麻が好き(吸う)とか、嫌い(吸わない)とかいった次元の問題ではなく、よりよい社会を築いていくことにもなるのです。というのは、多数決により物事を決める民主主義の社会では、その健全性・安定性を維持するためにもマイノリティの権利を配慮することが必須条件なのです。大麻を愛好するマイノリティを容認できるような社会とは、人権感覚に富んだ自由で人にやさしい社会だと思います。ということは、わたしたちは大麻の問題を通して日本をよくしょうとしているといっても過言ではないと思います。
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